年末は対決で。

以前は紅白を年末の締めくくりとしていた晋凡堂ですが、ここ数年の年末の楽しみといえば各局の格闘技イベント番組をはしご(カッコよくいうと「ザッピング」ですな。)することだったりします。
すでに恒例となった「ぼの」氏の見事なやられっぷりなど、コタツの中に温まりつつ、アンコウ鍋をつついたり熱燗を飲みながら鑑賞するのは、なかなか楽しいもんです。
で、今年最大の関心事といえば、やはり『PRIDE 男祭2005 頂−ITADAKI−』で行なわれる小川直也×吉田秀彦でしょう。
帯ギュ』の愛読者だった者には、なんとも感慨深いものがあります*1
興味津々で検索してたら、こんな記事を見つけました。
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特に気になったのは下記のくだり。ちょっと参照させていただく。

 頭によぎるのは4年前の光景。取材で小川を尋ねたときのことだ。その日は、某タレントと小川の柔道マッチの収録・取材があったのだが、場所は“原点”とし小川が練習に通っていた明大の柔道場だった。当時、吉田は明大柔道部の監督をしており、現場の責任者という立場。小川は吉田に対し「悪いなぁ」といった感じで、普通に会話を交わしていた。

 盛り上りに水を差すわけではないが、ふたりは分別のあるオトナである。そして、オーディエンスの反応に敏感なプロでもある。本気の因縁がそこにあるかは甚だ疑問だ。

 小川はプロレスの世界観を大切にし、本音を明かそうとはしない。吉田も然り。熱いところもあるが、現状を把握できる頭のキレるオトコである。飄然としつつも本音はやっぱり語らない。ふたりともいい意味で“タヌキ”なのだ。

 つまり、本音を隠して、本気の試合をやる。

 因縁や煽りも結構だけど、ここは純粋に本質的な彼らのファイターとしての能力を見てみたいという思いが筆者にはある。柔道家同士の対戦は、過去の傾向から得てして凡戦になるものだが、そこはふたりの“プロ魂”が体を動かすことだろう。柔道家にしては打撃に多く着目している両者だけに、壮絶な殴り合いになることもあるだろう。

二人の間にはマスコミ的に煽られた単純な『因縁』だけでない、プロとしての意識がきっとあるのだろう、と思い知らされた。

ますます、年末が楽しみになりました。

*1:コミックのカバーについてるオマケ4コマで作者による「'94年、全日本選手権」のレポートがされてました。