読んだ本。
相方さんの蔵書より。
- 作者: 藤沢周平
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1988/01
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主演:佐藤浩市 放送予定:10月から
「風の果て」
藤沢周平の傑作長編「風の果て」のドラマ化。軽輩の次男坊ながら、首席家老にまで出世した男の半生を、“人生の友”を主題に描く。親友との果たし合いで終わる原作に、男が隠居に思い至るまでの<新たな一章>を書き加え、かつ、男の家族の営みを丁寧に描き込んで、“人が人を信じて生きる豊かさ”を静かに力強く語るドラマ。そしてこの物語は、もう一つの『清左衛門 残日録』でもある。
未読であったため「一応読んでおくか」と手に取ったら、思わず一気に読み進めてししまいました。
上下巻ともに。
読んで、後悔しました。なんで、もっと早く読まなかったのかと。
そして、思い直しました。今読めて良かったとも。
読み終えて色々な想いが去来し、何となく感傷的な気分に。
物心付く前から、お互いを知る同年代の従姉弟達。
一緒に熱く語り合い、散々馬鹿をやった学生時代の友人達。
そして、姉、兄、父、母、さらに幸いにも新たに親族となった人々達。
自分自身の本質は何も変わっていないはずだけれど、自分を取り巻く環境は年月と共に徐々に変化してしまうものであり、それは仕方のないことなのかも知れない。
それでも、しばらくぶりに連絡を取り会ったりすると、忙しない日常の中で、つい見失いがちなモノを思い出せたような気になり、ほっとする。
本作は、そんな現代社会に生きる若輩の自分でも思わず共感に至れる逸品。
過去のNHKの時代劇ドラマは優れたものが多く記憶に残っているので、この作品も是非とも秀逸なものに仕上げていただきたい。
そんなことを思った、腰痛の休日です。